いいえ、その日は舞台なので。

舞台へ通う金欠庶民の感想ブログ

4/14【BLUE/ORANGE】アフタートークショー

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BLUE/ORANGE
4/14に開催されたアフタートークショーの備忘録。

大体のニュアンスでお送りします。

 

この日は第2回目のトークショー

2日前に登壇者が変更になり、成河さんと章平さんのサシトークになるとのお知らせがありました。

 

冒頭

2人の登場と共に会場から拍手。

冒頭挨拶を章平さんに任せ水を用意する成河さん(ウォーターサーバーに突進していた)

章平さんの挨拶が終わる頃に水を運び終わり「ぴったり!」と満足げなお顔をされていました。

 

成河さん「今日は千葉さんが居ないから演出の話を沢山しよう!ここの演出が気に入らないとかそういう…みんなSNSには書かないで(笑)」

 

演出面で質問がある人?と声をかけるとすぐに10人ほどの手が挙がる。

1人目の質問者が舞台に上がって話し出そうとすると小さな紙袋を持った千葉さんが登場。

「呼んだ???」

この後新国立劇場トークショーがあるためブルオレのトークショーには出られないと思っていたが時間があったから出られたわ!時間ちゃんと確認しとけって話!(笑)とおちゃめな千葉さん。

紙袋にはオレンジが。

 

成河さん「今日オレンジデーだから?」

千葉さん「いや俺が自分で(考えて)持ってきたから!」

 

オレンジデーに反応する客席に対して

「そうなのビックリだよね!バレンタイン、ホワイトデー、オレンジデー…バッッッッカじゃねぇの?って思うでしょ??」とバッサリ切り捨てる成河さんに会場爆笑。

 

成河さん「千葉さんが来たからって質問内容変えないでね!最初に質問しようと思っていたことを言ってください!」

 

 

質問と回答

(順番バラバラ)

 

Q.ロバートは1日目と2日目でハンカチが違うのにブルースは同じなのは何故ですか

成河さん「よく見てるなあ」嬉しそうな笑顔

 

千葉さん「ロバートは自分でハンカチにアイロンをかけたりするタイプだと思う」

 

成河さん「ブルースはあの日は色々ショッキングで家に帰らなかった…というので如何でしょうか(笑)」

 

 

 

Q.オレンジの皮を実際に剥くのは大変ではないですか

3人「凄い大変!今日は剥きやすかった。剥きやすい日と剥きにくい日があってオレンジが冷えていると剥きにくい」

 

章平さん「オレンジを剥くために少しだけ爪を伸ばしてるけど爪がどんどんオレンジになってきて…今はもうオレンジなんですけど」

 

千葉さん「俺は共演者に怪我をさせると大変だから伸ばさないなぁ」

 

章平さん「それなんですよぉ!!」

 

千葉さんと章平さんは稽古中にオレンジの汁が目に入って稽古がストップしたそう。

 

千葉さん「素早く剥くために切り込みを入れているところ(他の現場)もあるけど、あんなの死んじゃえば良いんだよ!!!剥く演技をしているので剥くのにどんなに時間がかかっても構わない。今日は剥きにくいんだね〜☺️と思ってる」

 

スタッフが気を使い、切り込みを入れましょうかと何度か打診したが千葉さんは断固として断った。

 

 

 

Q.アクシデントはどこまでが計算でどこまでが偶然ですか

千葉さん「すべて計算です(`・ω・´)キリッ」

 

マッチを落とす、椅子が壊れる、クリスが椅子を引いてロバートが前へ落ちる上記すべて最初はアクシデントだったが面白いので取り入れた。これからも随時取り入れていく。

 

クリスが椅子を引いてロバートが前へ落ちる、のが最初に起きた時章平さんは息ができなくなるほど笑ってセリフが言えなくなったそう。

紙コップフォルダーが取れるのは稽古の時から。初めは横に並べていたが取りにくい!となって後から買った。

 

 

 

Q.ウォーターサーバーがぶくぶくとなるのは計算ですか

千葉さん「偶然です!(`・ω・´)キリッ」

 

成河「はぁい!ここでぶくぶくしないとぉ!」(スタッフに向けて)

 

 

 

Q.ラストシーンの後、クリス・ロバート・ブルースはどうなったと思いますか

千葉さん「真っ直ぐに家に帰る」

 

章平さん「クリスは(病院に)戻ってくるんじゃないかな」

 

成河さん「この一件で終わりとなるのか成長となるのかは誰にも分からない。観た人それぞれの解釈に委ねます」

 

 

 

Q.この作品は翻訳作品で日本とは異なる文化が沢山ありますが、日本向けに変えたところ・気を付けたところはありますか

千葉さん「翻訳作品は海外の文化を紹介する作品ではないので…結構適当なんです(笑)

[※1]日本ではもともと伝統的な舞台芸術(たとえば歌舞伎とか)があって、それらの次に『新劇(いわゆる翻訳劇)』というものが来た。その頃の翻訳作品は、海外の価値観を日本に入れるために上演されていた。

 

例えばイプセンの『人形の家』(女性が家を出て行く話)とかもそうだけど、当時の日本の価値観からすると発禁物だよね(笑)でも現代はスマホがあるから、海外の価値観に触れる機会が沢山ある。その中で翻訳作品の役割はどうなんだろう....(言葉を濁す)

 

だから今回の演出は(日本に合わせて)大きく変えてはないけど、僕自身『誤読演出家』と言われるくらい、元の英国版戯曲と比べたら『なんだこれ全然違うじゃん!』っていうくらい変えていて、つまり、英国版をそのまま忠実に再現しようとは思っていない。
だからクリスも黒塗りしてないし....ウォーターサーバーがボゴッてなるのも元々無いからね」

(設定を変えたりそういう大きなアレンジは加えてないけど、面白いなと思ったことはどんどん取り入れていて、そういう意味で細かいアレンジは色々加えている、というニュアンスだと思います。)

 

成河さん「初演の時はもっと白黒ハッキリついていてバチバチしたラストだった。今回はよりグレーになっている。ウォーターサーバーの音の解釈も初演とは違うものになったと思う。どう変わったかは言いませんが(笑)

もっとこうしたら分かりやすいんじゃないか、観ている人が受け入れやすいんじゃないかというのはどうしても考える。けれど(作者が書くにあたって)この演目で白黒ハッキリつけたラストは許さないだろうし、僕たちはうーんうーんと言いながら台本を読む。そのグレーをやらせたら右に出る者が居ないのが千葉さん」

 

 

 

Q.ロバートとクリスはバックグラウンドが何となく分かるけれどブルースだけはよく分からない。その仕事向いてねーよ?と思う。役を作る上でどんな風に捉えていますか

3人大笑い

成河さん「うん、向いてないと思う!役作りに関してはグレーっていうことを大切にしているけどヒントは元の戯曲から沢山もらう。ブルースは『頭がガチガチ』『カンに触る』とかいう描写が出てくる。それも自分じゃなくて相手の口から。だからそういう人に見えるように演じているし、それが伝わるようにこれからも演じていきたい」

 

千葉さん「この作品は最初は何十人も出る作品だった。それがどんどん少なくなっていって3人になった。この3人は脚本家の周りに実際に居た人。実際にこんな奴いるなーって人をこういう設定に落とし込んだらどうなるかっていう」

 

成河さん「実は作者が凄くお喋りな人で…沢山喋る作品は大抵作者もお喋り(笑)YouTubeにある動画で作品のことやその後のストーリーなんかも詳しく喋っているので見てみてください」

 

 

[※1]

フォロワー様より助言を頂き追記しました!

素晴らしい記憶力と文章力に感謝を。

 

 

余談

成河さんの知り合いの精神科医にブルオレを観て頂いたところ、ブルースもロバートも間違っているという見解だったそう。特に治療の期間を途中で変えるのは絶対に駄目なんだとか。

それとロバートの様なちゃらんぽらんな医師は居ないそうです(笑)

 

更に余談

後ほどツイッターでブルオレ≒大乱闘スマッシュブラザーズと言っている人がいて死ぬほど笑いました。何そのセンス。

確かにトークショーの準備は完全にただの清掃でした(床に零れた水を拭く・オレンジの回収・散乱した物を拾う・椅子の修繕・除菌スプレーでテーブルを拭くなど)

 

 

第3回のトークショーはこちら 

tigira-it.hatenablog.com