いいえ、その日は舞台なので。

舞台へ通う金欠庶民の感想ブログ

【松山】スリル・ミー 4/13


f:id:tigira_it:20210415214404j:image

 4/13 マチネ

シアターウエストにて

私:松岡広大

彼:山崎大輝

ピアニスト:篠塚祐伴

 

皆さんお元気でしたか!待ちに待ったスリミ2021が(少し前に)始まりましたね!管理人はこの時のために生き労働して納税してきました!!

まだまだ大変な時ではありますが無事に幕が開いたことを嬉しく思います。

 

さて、今期最初のスリミは松山ペアでした。

新ペア良いですね~~このペアを出してきた公式信頼できる。センスが良い。

所々セリフが聞き取りづらかったり、曲のキーが少しあわないのかな?といった歌いにくそうな感じはあるもののとても魅力のあるペアですし、これからもっと成長していくだろうことを考えると非常に楽しみなペアです。

 

新ペアはとにかく若い。フレッシュ。エネルギーが有り余ってる。有り余ったエネルギーの発露方法や発散方法が分からず暴れているような、全体的にドタバタと嵐のようなペアでした。スリミってこんなに騒がしかったか?と思いながら観ていましたが(他ペアも観た結果)そんなことなかったですね。9割がた松岡私の騒がしさです。

 

私彼のパワーバランスは同じくらい。ただ松岡私の矢印が強烈に彼に向かっているので私が少し強いイメージ。山崎彼は「私の回想の中の彼」といった感じで掴みどころがなかった。何度か観ている内に理解が深まるかも知れませんが。

 

松岡私は絶妙に加虐心を煽ってくる感じがありますね。いつも声に縋るような音がある。でも多分腕っぷしは松岡私の方が強い。『スリル・ミー』の時なんか胸ぐらの掴みが強すぎて座っていた彼を腕だけで引き上げるし、そのまま引き摺りまわせるのでは?という強さを感じた(好き)

松岡私、彼への矢印が強すぎて時折気持ち悪いんですよね(褒めてる)

----------お下品

彼に触れられると物凄く恍惚な表情をするのでいってんのか?って何度か思った。なんか心配になるよね、着替えとか…大丈夫かなって…

----------ここまで

 

今まで『やさしい炎』の魅力がいまいち分からないままでいたのですが(唯一と言っていいほど穏やかな曲なので)松山で聞いてこの曲の魅力が初めて分かりました。すごくグッと来る(語彙は来ない)

松山ペアは歌も良いですよ。バランスもよくハモリも綺麗。山崎彼はおとなしい感じかな?と勝手に思っていたのですが『やさしい炎』で阿呆ほど声が出ててビックリしちゃいましたね。そんな大きな声出るんか君。

 

山崎彼は少し神経質そうというか性格が悪そうというか。私を見ているとイラッとするから意地の悪いことをするけどそのリアクションを見てまたイラッとしてるんじゃないかな。私が図太いおかげで幼馴染としてやって来れたんだろうなという。

部屋に泊めてくれないなら弟に頼んでみると言った私を彼が止めるシーン、絶対に面倒なやつ(私)と面倒なやつ(弟)を一緒にしたくねぇという思いが感じられる。松岡私は弟と結構仲が良さそう。

この日『契約書』で私に突き出した紙がぺろーんとなってしまって保つのがちょっと大変そうでした。この辺から彼の声が裏返りがちになる。山崎彼は多分地声がもう少し高いんじゃないだろうか。わざと低めに話す感じが少し福士彼と似たような発声です。声はとても格好いいので最後まで喉を傷めずに頑張ってほしい。

 

 

松岡私の『スリル・ミー』は迫力があってとても良かった。ガチトーンの「もう逃がさない」からの「約束だよね?」の縋った可愛い言い方なんなの。風邪引く。「約束だよね?」の「ね?」がね!!凄く可愛いんです!!殴りたい!!

松岡私は声の裏返りがとても上手。裏返っちゃったわけじゃなくて感情を表すのに上手く使ってる。サスペンダーのおろし方も3ペアで一番好みでした。

彼をクルッと回す(回される)のがめちゃくちゃ上手でちょっと笑ってしまった。美しい回転。

 

 

殺人計画時、私の感情が少し分かりづらくなりがちだと思うのですが松岡私は泣きべそをかいていて、明確に「殺人に反対」というスタンツを取っているのが良い。「そりゃいいね、その方がよっぽど素晴らしいよ」の言い方が泣きべそ。ここで反対だけど逆らえないって感じが強く出ているほどラストがはえて良いですよね。

 

 

「塩酸はこれだけか。かなり小さな奴にしないと」と言う彼。山崎彼は笑顔のままこのセリフを言うので私への不満より殺人への高揚が強いように感じる。ここら辺から松岡私の八の字眉が顕著。八の字眉の上目遣いがどことなく柴犬を思わせます。このペアは彼よりも私の方が友達が多そう。

 

『死にたくない』山崎彼は無様さが全然ありませんでしたね。もっと…もっと無様をくれ…。かと言って憐れと言う感じでも無く、初めての『死にたくない』でした。

 

 

松岡私は最後まで本性を隠すのが上手。

分かっていてもに彼に裏切られて一人取り残された姿が切なくて胸がぎゅっとなってしまった。初見の人は騙されるんじゃないかな。是非観て欲しい。終始松岡私が騒がしいせいで最後の静けさが際立って良いです。

『99年』の松岡私は実に晴れ晴れとして嬉しそう。「怖くなったか?」が煽りのセリフじゃなくて凄く驚いた。歴代ペアとかバチバチに煽ってたよね?あれ煽りのセリフじゃなかったのか…。

 

新ペア、自分でも予想外なほど気に入っています。今回初参加ということもあり演目に対し真っ直ぐにぶつかって来てる、そういうペアが好みなんでしょうね~。後2回ほど観てきます。今期の森も深いですよ。